どの音楽ジャンルにも代表する名盤が存在しますが、ラテン音楽の名盤といえばペレス・プラードの「ハバナ午前3時」。そしてペレス・プラードとキューバを代表する大歌手ベニー・モレーとの共演盤があげられます。
「ハバナ午前3時」は1956年2月23日、25日、3月7日にレコーディングされ、日本では1967年10月に発売されました。
「マンボ・スビー」というリズム(テンポを遅くし、トランペットなどがメロディーを演奏するマンボ)の傑作とされており、「ベサメ・ムーチョ」や「ある恋の物語」などのラテンの名曲も収録されています。ペレス・プラードのアレンジの素晴らしさが分かる名盤です。
動画は、2016年に私がペレス・プラード楽団にメンバー参加したときのもので、ここでは「ハバナ午前3時」のアレンジをもとに演奏しました。(ペレス・プラードは同じ曲を何度もレコーディングしているので、それぞれアレンジが変わります)
ベサメ・ムーチョ
私はペレス・プラードの曲の中でもテンポの遅い曲(マンボ・カエン)やマンボ・スビーが大好きで、この「ハバナ午前3時」のアレンジも、もちろん大のお気に入りです。
コンサートでは「ボンゴ」を担当しました。ゆっくりとした曲では、ボンゴは特に華やかでメロディアスな演奏をします。いわゆる味付けで、曲の雰囲気を決定付ける役割を果たしています。
大好きな曲を、好きなように(もちろんペレス・プラードが好みであったと思われるフレーズを駆使して)演奏する楽しさと面白さを噛みしめながら叩きました。嬉しかったです!!
さて、もう1枚のベニー・モレーとの共演盤のお話です。
レコーディングされたのは1949年から1951年の間です。
この共演はラテンミュージック史上最高傑作とされており、「マンボの王様」と「キューバの国民的歌手」がタッグを組んだ名盤中の名盤です。
ペレス・プラードの独特なサウンドに、明るく伸びのあるベニー・モレーの歌声が異彩を放ちます。
最近では、「素晴らしき出会い」というタイトルでCD化されていたようです
初めてのレコーディングの49年頃は2人はまだ大スターではなかったと思いますが、それぞれ実力を発揮していき、ペレス・プラードは「マンボの王様」そしてベニー・モレーは「キューバの国民的歌手」という地位までのぼりつめました。
ベニーモレーは1963年2月19日に43歳で病死。キューバは偉大な宝を失ってしまいました。
私は2016年のジャパンツアーで、この2人がレコーディングした曲を2曲演奏しました。
ペレス・プラード、そしてベニー・モレーが残した素晴らしい功績に敬意を払いながらの演奏となりました。
ペレス・プラードとベニー・モレー 曲は「パチート・エ・チェ」
私がペレス・プラード楽団に参加した2016年の動画 曲は「パチート・エ・チェ」
私がペレス・プラード楽団に参加した2016年の動画 曲は「マンボに夢中」