タイトルは「誰かしら?(=キエン・セラ)」。この曲はメキシコのルイス・デメートリオが1953年に作詞作曲しました。
ペレス・プラードがマンボにアレンジして、いくつものバージョンをレコーディングしています。
なかでも、ローズマリー・クルーニーのボーカルをフィーチャーした名盤「タバスコの香り」に収録された「キエン・セラ」は華やかな歌声とともにペレス・プラードのアレンジが光っています。
「タバスコの香り」は1959年7月末から8月にかけてハリウッドでレコーディングされました。
私がペレス・プラード楽団のメンバーとして演奏した時は、この「タバスコの香り」バージョンを短くしたもので、名曲「ク・ク・ル・ク・ク・パローマ」とメドレーで演奏しました。
私は、この「タバスコの香り」バージョンも好きなのですが、いちばんのお気に入りは1974年の来日公演の際に日本ビクターでレコーディングされたバージョンです。
ペレス・プラードの落ち着いた独特のタッチの前奏で始まり、美しいトランペットのソロが光ります。
マンボの激しいリズムの曲も大好きですが、この落ち着いた雰囲気のマンボもとてもお気に入りです。