ペレス・プラードのマンボで、人気のある曲のひとつに「闘牛士のマンボ」(La Macarena)があります。
余語丈範がペレス・プラード楽団メンバー時の演奏(2016年) 闘牛士のマンボ
原曲は「マカレナの聖母」という曲で、作曲者はベルナルディーノ・バウティスタ・モンテルデ。
スペインの闘牛場で演奏されるようになったことから、「闘牛士の歌」とも呼ばれ、さらにそれをペレス・プラードがマンボにアレンジし、「闘牛士のマンボ」となりました。
1956年にレコーディングされたペレス・プラードの「闘牛士のマンボ」は世界はもちろん、日本でも大変有名になりました。
この「闘牛士のマンボ」も「ペレス・プラードあるある」で、何度もレコーディングされています。
基本的にはどれもサキソフォンがフィーチャーされていますが、1956年のアレンジと1980年代以降のアレンジを比べると、雰囲気がガラッと変わっているのがわかります。
ペレス・プラード指揮ペレス・プラード楽団
(1956年レコーディング) 闘牛士のマンボ
まず出だしがまったく違いますよね。1980年代以降は、テンポを抑えたスローなアレンジになっています。
闘牛士の勇ましい姿がよりイメージしやすくアレンジされているように感じるのですが、いかがでしょうか。
また、ペレス・プラード楽団2度目の来日公演(1960年)ではライブレコーディングがされていますが、1956年のバージョンのテンポを速めた迫力のあるスリリングな演奏がされました。
ペレス・プラード特有の脚を蹴り上げ指揮をするアクションが目に浮かぶ演奏となっていますので、機会があればぜひこちらも聴いてみてください。
ペレス・プラードは、トランペットをフィーチャーしたバージョンもレコーディングしていますが、サキソフォンバージョンの方が有名です。
このように、「闘牛士のマンボ」ひとつとっても、たくさんのレコーディングをしているペレス・プラード。
同じ曲の色々なバージョンを聴き比べるという楽しみ方ができるのです!ぜひ、この方法でペレス・プラードの世界にひたってください。